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神像

鎌倉時代末期~南北朝時代、14世紀
34cm(像高)

宝冠をかぶる男神像は古くからあるが(例:和歌山熊野速玉大社男神像)、本像のように上方の縁の広がる冠は、道教の冥官など宋代神像の影響と考えられる。わが国の本地垂迹思潮の成立にともない、このような図像を採りいれたものと思われる。この新しい図像による神像は、日吉大社の神像などに見られる。
本像の背後に「千手」の刻銘があり、本地が千手観音であることを示すと推定される。日吉山王本地仏曼荼羅によれば、その上七社のうち八王子の本地仏が千手観音であるので、その可能性を考えてもよい。
本地垂迹にもとづく神像として貴重な作例である。鎌倉時代末~南北朝時代(14世紀)の作と思われる。

価格

¥2,000,000(税込・送料込)